ご挨拶

 小麦粉、砂糖を水で溶いた「みずだね」。それを焼型に流し込み、かまどの火で薄く焼き上げる。藤五郎のお菓子づくりの原点である、煎餅(せんべい)は、江戸後期を代表する文人、『蜀山人 大田南畝(おおたなんぽ)』が編み出したものです。狂歌師として自らを『寝惚先生』と称したことから、寝惚堂(ねぼけど)の煎餅と呼ばれ、多くのお客様に親しまれてきました。

 たねの硬さ、火加減、焼き色、食感。お客様に喜んでいただけるよう、職人が細心の注意を払い、一つひとつ丁寧に焼き上げる煎餅。私たち藤五郎が守り続けたのは、この伝統製法とお菓子作りへの真剣な姿勢です。

 時代が変わり、お菓子づくりは機械化され、お菓子は多品種になりましたが、お菓子づくりの姿勢は変わりません。一つひとつ丁寧に、召し上がっていただくお客様の笑顔を思い浮かべながらー。「美味しくて、楽しくて、安全、安心なお菓子。」私たち藤五郎はこれからも真剣なお菓子作りに励んでまいります。

株式会社 藤五郎
代表取締役 藤澤 祝彦
代表取締役 藤澤 光彦